
カネタ50年の歴史⑨
カネタの歴史 vol.9-5S活動への取り組みとコンプライアンス遵守の徹底
カネタでは、創立50周年を機に、カネタの歴史を「創立50周年記念誌」にまとめました。多くの方に読んでいただきたく、「創立50周年記念誌」の内容をご紹介します。今回は、改革期(2001-2005年)のお話⑤です。
1.5S活動への取り組み
2006(平成18)年、佐多はつみは、茨木商工会議所主催の勉強会で、ある人物と出会った。大手金属会社を定年退職したばかりの坂本裕道氏である。坂本氏は、カネタと同じ金属業の経験者だった。佐多はつみは坂本氏にカネタの技術顧問として指導してもらうように依頼した。
坂本氏からは、原価計算等を教わった他、5S 活動という取り組みがあることを学ぶ。その後、坂本氏が中心となって、カネタの5S 活動の仕組みを作っていくことになる。
●5S活動とは
5S活動とは、整理・整頓・清掃・清潔・しつけを意味する。製造業の生産現場における、工場改善の基本となる考え方である。 整理(Seiri)・整頓(Seiton)・清掃(Seisou)・清潔(Seiketsu)・しつけ(Shitsuke)のローマ字表記の頭文字をとって、5S 活動と呼ばれている。
2.コンプライアンス遵守を徹底
5S導入は、工場内の整理整頓や清掃活動を行うことから活動をスタートした。
スローガンは全従業員の投票で決め、何かを決めるときはできる限り全員に諮るようにした。今も、グループごとの会議であがった案を持ち寄り、検討することを行っている。
社内は常にフランクに、役職名では呼ばず、垣根を外し、誰もが意見を言いやすい環境づくりをした。
ビジネス面では、支払いがおかしいと感じた業者については、必ずそこで取引をストップすることにしている。
営業では、新規開拓をせず、紹介のみを取るようにしている。その信念は佐多がずっと貫いてきた。そして、最初の取引は必ず現金と決めている。きちんとしたところと取引をすることを徹底し、物品購入においても相見積を取ることを徹底するなど、可能な限りの経費の無駄を除いてきた。
そうすることで、取引先も緊張感を持って営業してくるので、クリーンでよりよい取引ができるようになった。