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カネタ50年の歴史
2026年6月19日

カネタ50年の歴史⑮

カネタの歴史 vol.15-カネタにとって大きな転機となったできごと。そして、社名を「カネタ鉄工所株式会社」から「株式会社カネタ」へ変更

カネタでは、創立50周年を機に、カネタの歴史を「創立50周年記念誌」にまとめました。多くの方に読んでいただきたく、「創立50周年記念誌」の内容をご紹介します。今回は、発展期(2006-2012年)のお話①です。
発展期タイトル写真

1.カネタにとって大きな転機となった「偶然目にした地図のバツ印」

2013年(平成25年)当時、カネタは現在の本社から少し離れた場所にある本社工場と元町工場(鳥飼本町にあった旧タブクロ 2002年にカネタと業務統合)という2か所に工場が分かれていた。そのため、製品を一方の工場からもう一方へ移動させる「よこ持ち」が必要で、時間のロスが多く発生していた。

この年の年初、社長佐多はつみと営業担当の桂が取引先である瑞光(ずいこう)に年始の挨拶に行ったとき、会長室の壁一面に貼られた大きな地図に、瑞光が借りているビルや自社ビルに囲みでしるしが付けられていた。
20数か所あった中に1か所だけ×(バツ)印が書かれているのを佐多は見た。

3月頃、急にあの時の×の場所が気になり、桂とともに、瑞光の和田隆男会長を訪ねた。「どうしてもあの×の場所が気になって」と言うと、会長は不動産担当の役員をすぐに呼んで、「カネタがあの場所を使いたいということだから、今すぐ明け渡すように」と指示してくれた。

とはいうものの、カネタの二つの工場を合わせても、新しい土地の10分の1くらいの広さだった。4棟の倉庫のうち、たった1棟だけでも十分な広さであったが、最終的に7月にその全体の引き渡しが決まった。

とはいえ、当時のカネタにはそんな大きな移転費用をまかなう余裕がなかった。すると会長が「この話をすぐに銀行へ持っていきなさい。融資してくれる。」と助言。銀行は瑞光の後ろ盾があると判断し、すぐに貸付を決めてくれた。この時、カネタに対する銀行の信用度ランクは2段階ほど上がったのである。

2.「カネタ鉄工所株式会社」から「株式会社カネタ」へ

 2013(平成25)年、本社及び工場の移転と合わせて、社名を「カネタ鉄工株式会社」から「株式会社カネタ」に変更する。

移転により、敷地内に駐車場も広くとれたので、従業員の車通勤が可能となり、働きやすい環境も徐々に整ってきた。移転当初、敷地があまりにも広すぎ、ガラガラの状態だった。

しかし、瑞光の不動産担当役員は、「門のある会社は求人もしやすいし、その器に合わせて仕事も入ってくるから無理してでも引っ越したほうがいい」と言ってくれていた。実際、移転後は工場の広さに比例するかのように仕事が入ってくるようになった。

また、門がある会社になったことで、従業員のモチベーションも上がった。社員教育の一環として救急救命訓練や避難訓練なども実施するようになった。

さらに、会社を訪れるお客様も増え、外国人見学者もやってくるようになった。外国人の溶接技術者たちは、日本の製造現場に真剣なまなざしを向け、「日本の技術はまだまだ健在だ」と現場の職人たちにも自信を与えた。カネタでは2010(平成22)年に中国人研修生を、2013(平成25)年頃にはベトナム人研修生を受け入れ、現在は2 人のベトナム人が働いている。

カネタ看板をバックに立つ佐多はつみ

カネタ看板をバックに立つ佐多はつみ

●瑞光の会長から学んだこと

瑞光の和田会長(当時は社長)の日課は、自社が仕事を発注している協力会社を車で見て回ることだった。若い頃から付き合っている会社には時々立ち寄っていたが、それ以外の会社には車の中から様子を見るだけで、基本的には中に入ることはなかった。

ところがあるとき、佐多は偶然カネタの前を通る会長と目が合った。すると、会長は車を降りて、「お前のところ、暇やろ?そんな会社には興味ない」と言った。佐多が「なぜうちが暇だとわかるんですか」と聞くと、「スクラップを見たらわかる」と。

当時、レーザーで切り抜いたスクラップを工場の外においていた。仕事が忙しければ、どんどんスクラップが積まれていくはずだが、一向にスクラップは増えていなかった。会長はそういった様子を毎朝、車の中から観察していた。

佐多は「本当の経営者というのはこの社長のような人のことを言うのだ」と心底驚いた。「仕事は忙しいところに頼め」というのを実践しておられたのだ。佐多にとって、和田会長から経営的に学ぶことが多かった。

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