
カネタ50年の歴史⑫
カネタの歴史 vol.12-切粉圧縮処理装置の誕生と、肉焼き機「丸焼きくん」の製作
カネタでは、創立50周年を機に、カネタの歴史を「創立50周年記念誌」にまとめました。多くの方に読んでいただきたく、「創立50周年記念誌」の内容をご紹介します。今回は、挑戦期(2006-2012年)のお話③です。
1.カネタの顔となる切粉圧縮処理装置の誕生
リーマンショックと前後して、レーザーのお客様がきっかけとなり、メーカーとしてのカネタの仕事が生まれた。
きっかけとなったA社は、それまで材料の切断をカネタに委託し、自社で機械の組み立てを行っていた。ところがA社の社長が倒れたため、機械のメンテナンスができなくなった。お困りだろうとカネタはメンテナンスを申し出て手伝っていた。
ところが、A社の社長の復帰がいよいよ難しくなり、その会社の工場にあった機械や図面をカネタが譲り受けることになる。2009 年9 月、すべての業務をカネタが正式に引継ぎ、製造販売部門を設立する。
もともとA社でつくられていた圧縮機をもとに、改良に改良を重ね、切粉圧縮処理装置を製作することに成功した。これは切粉投入後、自動で圧縮・脱油・排出までを行い、切削油を自動で絞り取ることができる優れものだった。これができるのは現在でも日本で10社程度というニッチな産業で高額な装置である。
切粉は廃棄するものなので、本来そこにお金をかける会社は少なかった。ところが法律が変わり、企業は環境問題に配慮しないといけなくなった。この機械で金属片を圧縮して、油を取るとリサイクルができる。3 年ほどで設備投資の元が取れるため、大手企業はそのメリットに気づき、リピートするようになった。
また、ラインを増やしたり、新工場を建てたりすると必ずこの装置が追加で必要になるため、営業をしなくても売れる製品の一つになった。受注後約2ヶ月で納品という完全受注生産で、中のシリンダーはカネタオリジナルである。なかなか新規参入できる装置ではないので、カネタの顔となる製品になった。
切粉圧縮機は、2025年現在で出荷数70台を超えており、
今や「切粉圧縮機」とネットで検索すると、カネタの製品が上位に上がってくるまでになっている。
2.丸焼きくんの誕生とカプコンとのコラボ
完成した丸焼きくんを持って仙台へ行ったところ話題になり、テレビなどのメディアで取材された。合わせて切粉圧縮機のことも特集され、従業員もカネタの強みを改めて感じた。100%下請けだった会社が、メーカーとして売れる商品を持つことの意義に気づいたのだった。